上村君の死が可哀想でなりません・・・。

全く面識のない男の子なのに、大人として「助けられなかった。」と思ってしまいました。
ちょっとでも自分と接していたらどうしていただろう、と考えてしまいます。
あの笑顔がかわいいですよね。ついこの間までランドセルを背負っていた幼さの残る顔がどんな恐怖に向き合ったのかと思うと胸がつぶれる思いがします。命は戻りません。どんなに後悔しても遅いのです。酔っぱらってカッとなり、つまらない見栄で奪っていいものでは無いのです。犯人は１８歳になるのに、それすら分からないのでしょうか？

痛ましい事件が１週間前に起きました。
被害にあった少年の笑顔が目に焼き付いています。

「どうしてこうなってしまったのか？」
「誰かが助けられなかったのか？」
「上村君は死を覚悟していたのか？」

いろいろな感情が押し寄せてきます。
川崎は縁のある場所です。自宅から車で２０分くらいの場所です。
衣類を燃やされた公園もどこだか分かります。

怖かったよね・・・・。
寒かったよね・・・・。
痛かったよね・・・・。
悔しかったよね・・・・。
お母さんに心配掛けられなかったんだよね・・・・。
どうすればいいか、分からなくなったんだよね・・・・。

どうしてこうなってしまったのか、知らず知らずのうちに泥沼にはまって抜けられなくなっていたのでしょう。

暴力による恐怖支配が彼の精神を麻痺させていたのかもしれません。

供花が驚くぐらい増えています。

見ず知らずの人のコメントが泣かせます。

「俺の家に逃げてくれば助けてあげられたのに・・・。」と言った初老の近所の男性。
「亡くなる瞬間に彼の脳裏には、大好きな島の風景が浮かんだのではないだろうか・・・。」と言った作家の方。

命は１度失ったら絶対戻らないのです。
取り返しがつかないのです。

上村君。君の笑顔と君が大好きだった故郷の島。

絶対忘れないからね・・・。

同じ親として悲しくて仕方ないです。同じ中学生の息子と娘がいます。
うちは共働きですが、やはり子供達を接する時間は限られているので。
時間だけの問題ではなくこの年頃の子供の心の闇を全て知る事はいくら親でも難しいでしょうね。
どうすればいいのか。ずっと考えています。

あの事件からまだ少ししか経っていません。
現場には相変わらず沢山の花束が手向けられています。
でもニュースでは殆どやっていませんよね。
次々と新しい事件に上書きされています。寂しいですね。

本当に、胸が苦しくなる事件でした。

こういったいじめ関係のニュースになると、大人は決まって「周りに助けを求めてほしい」と言います。
私も大人になった今はそう思います。

でも、いじめを受けていた子どもの頃は、周りに助けを求めるなんて死んでもできないと思っていました。
いじめにあった子みんなが同じだとは思いませんが、私の場合は、誰かに助けを求めた時点で自分が壊れてしまうと感じていました。
死にたいと思ったことも、学校に行きたくないと思ったことも数えきれませんが、それでもなんとかピーンと張った１本の糸で自分を支えている感じでした。
それが、周りに助けを求めることで、張りつめていた糸がプツンと切れて、自分が音をたててがらがらと崩れてしまうような恐怖感がありました。
同級生にはバレていても、せめて親や先生の前では普通の子でありたかった。
「いじめられているかわいそうな子」ではなく、普通の私でいられる場所がほしかった。
私の世界の全てが「いじめられているかわいそうな子」と私を認識してしまうことは、いじめられることよりも数倍受け入れがたいことでした。

こんな経験をしたので、いじめられていることを告白できない苦しさはわかるつもりです。
それでも大人になった今、いじめにあって辛いときは、周りに助けを求めてほしいと思うのです。

